NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

還暦近い新入社員の話(2)

 こんばんは。先日の話の続きになります。60歳を前にした元大工の新入社員採用とその後の話を書きました。元大工さんの勘違いに端を発したことですが、すんなりと職場に馴染んで、思わぬ形で効果が出て来ているようです。

 よくありがちな募集内容で、「若年者の長期的キャリア形成のため」という程で対象者の年齢上限を設定している場合があります。若いということは、将来の可能性を評価するという意味では素晴らしいことだと思います。だからと言って、「歳を喰ってるからダメ」という話ではないのではないでしょうか。年齢を重ねているからこその強みはあるはずです。経験なり人脈なり、新たな武器になるものはあるはずです。応募者が多数だから、ある程度の足切りは必要というのも理解出来ます。しかし、年齢欄を見ただけで速攻でお祈りするケースも見受けられます。(その割に「慎重に検討した結果…」みたいな文面だったりすることがあります。まぁ、これもテンプレートでしょうが。)

 他に学歴・学校歴で足切りしてくるケースもあります。特に最近気になるのは、中卒・高校中退者が門前払いされるケースでしょうか。いつぞや、大卒なのに高卒対象の試験に合格して採用後、そのことが発覚して解雇された職員がいたという自治体に関するニュースがありました。

 ここで気になったのが、「中卒・高校中退者は高卒対象の試験も大卒対象の試験も受けることが出来ないことになるのではないか?」という点です。大卒者が高卒対象者の試験を受けられない。大卒者対象の試験があるので、そちらを受験するようにというのは理解出来ます。

 では、中卒・高校中退者が高卒対象者向け試験を受けようとした場合、採用前までの時点でに高校の卒業証明書を要求されるのかどうかが気になります。これが「高卒程度」の内容で、高校卒業は条件として課さない。ただし、大卒者は不可ならいいのではないかと考えます。

 ここで卒業証明書を要求した場合、中卒・高校中退者に対する門戸を閉ざすことになるので、これはこれで問題ではないでしょうか。

 もし、高校卒業に拘るのであれば、採用後に定時制高校や通信制高校に通う(通える環境を担保する)ことを条件にするのもアリではないでしょうか。

 ここで言いたいのは、「たいへんなことは理解出来ますが、門前払いで大事な出会いを逃してしまうかもしれない」ということです。そこから思わぬ展開が起きるかもしれませんし。