NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

大学院博士前期(≒修士)課程修了者は増えてきたとはいうものの…

 こんばんは。一昨日の記事の続きになるかと思います。一昨日の記事はこちらです。

karasuma-kitaoji.hatenablog.com

 バブル崩壊前ぐらいまでは、学部卒での就職が普通で、大学院卒での就職というのは少数派でした。そもそも35年ぐらい前の大学進学率が現在の半分ほどの25%ぐらいだったと記憶しています。その中での大学院進学率ですから、数%程度になるのだと推測出来ます。修士課程を修了して、さらに博士(後期)課程に進学する人は本当に少数派になります。

 当時の記憶ですが、大学教官(私立だと教員ですが、当時はまだ法人化されていなかったので、敢えて「教官」と表現しています)として採用される際に、博士号を取得していなくても採用されるケースが理系でも見られました。修士号を取得して、助手(当時:現在は助教ですね。)に採用されるケースもありました。博士(後期)課程在学中に採用されるケースもありました。

 これらのケースは、採用後に論文の実績を積んで博士論文を書き、博士号を取得するという流れがありました。今思えば、かなり恵まれた環境でもあるようにも受け取れます。(ポスドクの惨状を考えると…)

 まぁ、それだけ大学院進学者が当時は少なかったということが分かります。

 バブル崩壊直前あたりから、徐々に院卒(修士)が増えてきて、企業が採用し始めました。(官公庁での採用はまだそこまで多くなかったような記憶があります。高卒・大卒区分だけで、大学院卒の採用区分はなかったです。)

 理系では最近は院卒(修士)でないと、研究職として認められない風になってきました。逆に理系学部卒ではしんどい雰囲気になってきましたね。

 定年が延びたから、院卒(修士:ストレートで24歳)でも遜色ないという風に考えられてきたのかもしれません。「じゃあ70歳まで定年が延びたら、博士号取得者を積極的に採用してくれるのか?」というと、そうはならないような気がしてきました。

 博士の専門性を理解して活かせる職場がもっと増えないと拙いでしょうね。まだまだ学部卒が基準なんでしょうかね。組織に所属してから、自分たちの色に染めるというようなことをまず止めることから始めないといけないのでしょうね。

 そして、研究職以外にも活躍出来るフィールドはあるはずなので、そういう場を開拓する必要はありそうです。理系だけでなく、文系の修士・博士を活用する場も同様に切り開いて行かないと拙いですね。せっかくの高度人材を活用しないと、海外へ流出してしまいそうです。