NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

炎上した無許可RT禁止論

 こんばんは。Twitter上で「無許可RT」がトレンド入りしてましたので、ちょっとばかしツッコミを入れてみようかと思いました。

 togetterにまとめがあります。こちらです。

togetter.com

 Twitter運営側は無許可RTを禁止していません(当然ですが)

 そもそもTwitterの規約としては、リツイートに関してツイートした本人に許可を取らなければならないというルールは記載されていません。第5条の「禁止行為」の中にも無許可リツイート禁止という項目は存在しません。

利用規約 - ツイナビ | ツイッター(Twitter)ガイド

 読み進めていて気になったのが、第5条の14「本人・第三者の如何を問わず、個人のメールアドレス等(一部略)、個人と特定しうる情報の掲載行為」です。

 上述のtogetterにも書かれていますが、無許可RTお断りの中の人が自ら住所・電話番号を晒すというツイートがありました。これが規約に引っかかるために、アカウント削除の可能性がありそうです。

 その後、ピザやカレーなどの宅配だけでなく、高額商品の注文などが殺到したらしいです。最終的には別アカウントで謝罪したようです。

 母数が大きくなることにより発生する様々な軋轢

 ここまでは今回の炎上騒動の経緯です。今回のように、従来のコミュニティに「俺様ルール」を持ち込んで来る人々が発生している原因は、「スマホの普及で『インターネットでつながっているという事実』が見えなくなってしまっている」のではないかと見ています。スマホアプリだと、URLを入力することなくサービスを利用出来ますので、「インターネットに接続されている」という意識は希薄になります。

 同じアプリとして捉えてしまう弊害?

 となると、TwitterアイコンもLINEアイコンもGmailアイコンも同列に並びます。となると、それぞれのサービスの性質的違いが見えにくくなってしまいます。「それならLINEを使った方がいいんじゃない?」という風にツッコミ入れたくなりますが、中の人的には違いがみえなくなってしまったのでしょう。Twitterを使い続けるにしても、鍵を掛ければ無許可リツイートも防げたと思います。「リアルで関わりのない人とはつながりません」と公言するならなおさら。

 俺様ルールの強要はいかがなものかと

 一連の騒動は一応鎮火したようですが、規約に記載されていない内容について「マナー」だとか「ルール」だとか主張する合理的理由が見当たらず、論理的な説明も全くなされていませんでした。「無許可RTが嫌だ」と主張するのであれば、運営側が用意している回避策(鍵アカウント化)を利用すればいいだけの話だと思います。「無許可RTが嫌だ」と主張すること自体は構わないのですが、それを第三者に強要するのは良くないというだけの話に帰着します。

SIM挿入可能なスマートウォッチについて少し調べてみました

 こんにちは。Apple Watch series 3がMVNO各社で使えるのかどうかについて、いろいろ調べてみましたが、現時点では望み薄のようです。(実機が販売されてから、IIJmioやmineoやBIGLOBE等が検証してみると言っているようです。結果はどうあれ、レポートには期待しています。)

 やはり、eSIMであることが曲者のようです。eSIMへの登録がなく、現状のSIMが挿せない状況ではかなり厳しそうです。Apple側の仕様変更や、docomo側がspモード契約を強制しないというようなことに期待したいと思います。

 Apple Watch series 3のLTE対応ということで、俄然注目が集まりました。(と言っても、世間ではiPhone8とiPhoneXに注目が集まっていますが。(^^;;)

 そこで、LTE対応スマートウォッチについて少々調べてみました。アスキーの記事です。

ascii.jp

 あるんですねぇ。Android機だと。nanoSIM対応タイプが複数存在するようですねぇ。確かにeSIMだと物理SIMを差し込むためのスペースを用意しなくていいというメリットはあることは理解出来ます。しかし、それが仇となって、MVNOのSIM利用のハードルが一気に上がってしまってます。

 他にこんなのもあります。

smart-watch.windows78.net

 正直なところ、別にスマートウォッチで通話出来なくてもいいと思うんですよね。必要最小限の機能でいいと思っています。新着メールの確認&定型メッセージの返信、TwitterFacebookの新着メッセージの通知、LINEの通知と最小限の返信機能、SMS送受信機能、スマホでの電話着信通知程度でいいんじゃないでしょうか。データ通信用の

SIMが挿せれば使えるのであれば、コストも抑えることが出来ますね。

 この記事内にある「Guider 800H」のように心拍数計測や、非常時のSOS発信が出来るというヘルスケア特化のスマートウォッチだと安心ですよね。異常を感知したらSOS発信出来るようになってると嬉しいですが。

 最後にありますように、LoRa対応機の存在が気になります。LoRaはまだ試験運用的扱いですが、実用化されれば非常時・緊急時機能+αに絞り込んだ安価かつ低消費電力のスマートウォッチが登場する可能性もありそうです。高機能であるが故に、バッテリー持続時間が24時間切るということになると、「腕時計としてどうなの?」という基本的機能に支障を来しますね。(^^;;

 いろいろ考え合わせてみると、もう少し様子見が賢明なのかもしれませんね。(^^;;

Apple Watch series 3 LTEタイプはMVNOでは使えなさそうです

 こんばんは。昨日は時間的余裕がなかったので、詳しい記事を書けませんでした。今日は少々出遅れた感がありますが御容赦下さい。<(_ _)>

 Apple Watch series 3 LTEタイプはeSIMなんだそうです。最初「eSIMって何?」と思って調べてみました。「組み込み型SIM」だとか、「ソフトウェア的に情報を書き込む形のSIM」だとかいったような表現を目にしました。

 ということは、物理的なSIMを挿せない!(当然)

 「キャリアとの契約が必要で、同一電話番号をシェア出来ます」とあります。まぁ、iPhonedocomoで契約して、Apple Watchauで契約するというのはダメだろうというのは容易に想像がつきます。(「同一キャリアでの契約」とAppleサイドが言及してました)

 そこで、MVNOのSIMでiPhoneを使っていると、「docomoの回線を使っているのだから、使えるのでは???」という淡い期待を抱いてしまいます。

 しかし、上述のように「ソフトウェア的に情報を書き込む」という点で、docomoの回線を借りてサービスを提供しているMVNOの情報が書き込まれているとは考えにくそうです。それに、APN設定をどこでするのか?という問題もあります。

 IIJmioのコメントに注目が集まっているようです

 そこで、MVNOの中でも技術的検証に熱心なIIJmioがどういう見解を示してくれるのかたいへん興味があります。もちろん、出来てくれれば嬉しいですが、そうでなくても「こういう理由でダメだ」ということを公表してくれれば、それが突破口になるかもしれません。現時点では「実機が入手出来ないので分からないが、厳しいのではないだろうか」というニュアンスのコメントを出しています。

 IIJmioのコメントも含めて、すまほん!の記事ではそのあたりを簡潔にまとめた記事を書いてあります。

smhn.info

 記事中にもあるように、フルMVNOになれば可能性も出て来るのではないかとの見解です。確かに自由度は上がりますからねぇ。フルMVNOになると。その根拠について書かれているのがこちらの記事です。ITmediaからです。

www.itmedia.co.jp

 独自eSIMプラットフォームが用意出来れば、ハードルをクリア出来るようです。同一電話番号をiPhoneと共有するということから、契約者管理システムが必要になるようで、これをキャリアに頼らずに自前運用出来ればApple Watch対応も視野に入りそうです。近々IIJmioもフルMVNO化しそうですし、今後の展開に期待してみましょう。

 あとはキャリア側がMVNOに対してeSIMを(制限付きで)開放するかどうかということもありそうです。

 Apple側もなんとかMVNOでも使えるような配慮をしてもらえないかと思う次第ではあります。

Apple Watch LTE対応機がMVNOで使えるのか使えないのか?(1)

 こんばんは。昨日は帰りが遅かったので、ショートバージョンです。m(_ _)m

昨日、iPhone8とiPhoneXの発表イベントがありました。世間の注目はこちらに行くわけですが、個人的にはApple Watch series 3が気になっています。まだ詳しく調べきれてないので、不明な点が多いのですが、LTE対応が謳い文句になっています。

 さて、ここで問題です。「Apple Watch series 3はMVNOで使えるのかどうか?」気になるところではあります。もう少し調べてから書いてみようと思います。続きは今晩お送りします。

<続く>

 

記事600本達成しました。<(_ _)>

 こんばんは。本日でブログ開始から記事を600本書くことが出来ました。これもひとえに皆様方のおかげです。毎日書いていると、なかなかネタが出て来ないこともあり、時にはヒマネタを出してみたり、呑んで帰って「すみません。今日は書けません。」と言ったようにお茶を濁してしまったり、「クオリティが高くないな…」と、アップした後で凹むこともありました。

 始めた頃はなかなか思うように書けませんでしたが、IT系ネタがそれなりにですが、アンテナに引っかかってくるようになりました。取って出しですので、完成度はあまり高くないですが、ラジオの生放送同様にリアルタイム性を重視して行きたいと考えています。余力があれば、過去記事のリライトもしたいと思います。

 まだまだ続きますので、今後とも宜しくお願いいたします。<(_ _)>

関ジャニ∞チケット詐欺事件誤認逮捕報道がありましたね

 こんばんは。月曜日に報道されたニュースです。関ジャニ∞のコンサートチケット高額転売に関する誤認逮捕事件です。Yahoo!ニュースからです。(時事通信

headlines.yahoo.co.jp

 昨日の時点では、「なりすましに遭って濡れ衣着せられて逮捕された」ぐらいの情報しかなく、「徳島県警もたいがいやな!」と思っていたのですが、真相が明らかになってくるにつれ、「!?」と思うことが増えました。

 この事件に関して、詳細に説明しておられるのがこちらです。Kangoさんの「piyolog」です。

d.hatena.ne.jp

 個人的に最初に気になったのが、「なりすましの手法」でした。昨日の段階では、女性Aさんのアカウントを乗っ取って、本人を装ったのかなと思っていました。「これはこれで別の問題がありそうだな」と考えていましたが、Kangoさんのブログを読み進めるに従って「違うな」と考えを改めました。最初に女性AさんがTwitter上で「チケットを売る」というツイートをしたそうです。Aさんになりすましたのも、単に類似のIDで同一のハンドルネームを付けて、アイコンや背景も同じものにしたのではないかと推測します。(既にアカウントが削除されたそうなので、本当のところは不明です。)

 アカウントそのものを乗っ取ったのではなさそうです。だとすると、女子高生Cさん、女性Dさんは本来のAさんのアカウントをよく確認してなかったということになりそうです。ここにも落とし穴はあるのですが、うっかり信用してしまわないように注意を払う必要がありますね。

 そして、この「チケット販売サイト」でもAさんの元々あるアカウントになりすましたのか、Aさんはアカウントを持ってなかったので、勝手に作ってなりすましたのかは分かりません。Aさんもチケット販売サイト上で「自分のアカウントを騙ってチケットを捌こうとしているやつがいる!」という風には気づかなかったのでしょうね。ここで気づけば、少し違った展開になったかもしれませんね。

 と、チケットは2枚販売されていて、CさんとDさん別々に売買されていたのでしょうね。ここでDさんが被害届を出したとは書かれていませんが、どうしたのかも気になります。

 それにしても、女子中学生Bは「これで足がつかない」とでも思ったのでしょうか。そして、県警の捜査も疑問符が残りました。銀行口座への振込元口座と、チケット送付先を突き合せれば、こんなに長引かなかったような気もするのですが、どうなんでしょうか。最初から決めつけによる捜査が行われなかったかということや、サイバー系部署との連携がなかったことも長引いた原因でしょうね。サイバー犯罪の可能性がある時点で応援を頼めば、誤認逮捕という失態をやらかさずに済んだのかもしれません。

 他にも、最初からチケットを8万円で売ろうとした女性Aさんや、それでも買おうとしたC,D,Eさんについても「どうなんだろうか?」という疑問符がつきました。

 転売撲滅に向けて、アーティスト側も動いているようですし、行けなくなった場合でも適切な価格で流通出来る仕組みの構築と周知が必要なんでしょうね。

 こちらの話題についても、もう少し追ってみようと思います。

医療機関同士の情報連携に立ちはだかるハードルたち(2)

 こんばんは。ちょっと間が開いてしまいましたが、こちらの記事の続きです。

karasuma-kitaoji.hatenablog.com

 前回は2つのハードルについて書きましたので、今回は3つ目のハードルから書いて行きます。

 3つ目のハードルは「患者同意」

 今回のネタ元であるSEさんには本当に申し訳ないのですが、「IT化が遅れている」ということよりも、こういった人間的要素が大きな部分を占めているというのも事実です。

 医療情報と言えば、かなりセンシティブな情報です。診察を受けた病院内で利用される分には誰も文句は言わないのですが、「他の病院でも使ってもいいですか?」というような話になった途端に、一気にハードルが上がってしまいます。「他の病院で使うことなどまかりならん!」と言い出す方もおられたりします。その気持ちも理解できます。「適切に情報が保護されるんだろうか?」と不安になるということかと思います。

 しかし、グループ内であったり、同一設置者である病院同士で連係プレイを行う必要もあります。そうなると、「診療のために限定して他院に情報を提供しますが宜しいですか?」という風に「同意」を取る必要があります。患者さん個々に取っていると、かなりの時間と手間を要しますので(患者さんにとっても不利益)、院内に「診療を受ける条件」として掲示する形で「包括同意」を得るという風にするケースも少なくありません。

 4つ目のハードルは「医療機関毎の情報取扱ルール」

 これも結構厄介で、病院毎のルールの違いが存在します。どうしても厳しい方に合わせないといけないので、ハードルが一気に上がります。民間病院のルール、公立病院のルール、国立病院のルールとそれぞれ食い違います。同じ公立病院でも、市立病院と県立病院とでは違いますし、別の市の市立病院では異なります。設置者による違いをどうやって吸収して行くかという問題があります。当該病院間にIP-VPN電子カルテシステムを接続したとして、「何をどう見せるか?」という話になり、単純に閲覧というわけには行かないことが多いです。守秘義務の問題もありますし、他病院の職員が電子カルテに書き込むのは拙いと考える向きが多いです。

 ルールが一本化されれば、もう少し違ってくるかもしれません。

 5つ目のハードルは「地域医療連携NWを作る際の強力なリーダーの存在」

 これが一番たいへんなんじゃないかと思います。どうやって地域を束ねて行くか、地域医療連携NWを継続的に運用して行くためには、推進してくれる強力なリーダーが必要です。トップダウンで「やるぞ!」と言って、みんながついて来るようなカリスマ性を持ったリーダーがいないと上手く行きません。立ち上げもそうですが、続けていくためには多くの医療機関の参加が必要です。続けるための資金繰りもそうですが、組織運営に積極的に協力してくれる人材が欠かせません。

 このあたりの枠組みがきちんと出来てないと、補助金が切れたらおしまいというケースもあります。突き詰めれば「人と金」になるんでしょうが。

 いろいろと面倒な問題がありますが、地道に一つ一つクリアして行くしかないのでしょうね。