こんばんは。引き続き東大病院電子カルテトラブルについて考察してみます。新しい情報があったわけではありませんが、スラドにスレッドがありました。
ここにもありますように、従来が富士通に独自開発を依頼していた電子カルテを使っていたのをパッケージ版電子カルテに乗り換えたことが根本的原因ではないかと見ているようです。
それに「富士通同士だ」ということで、開発側に丸投げしてしまったのでは?という風にも思えてきました。現場の意見を汲み上げて、電子カルテに反映させてないことも拙かったでしょう。医局と事務局の組織面に関する問題についても言及されていました。組織間の軋轢もあったのでは?とも推測されます。
他に、「病院側の業務を電子カルテパッケージに合わせることがどこまで出来るのか?」という点も指摘されています。業務にシステムを合わせるように要望すると、カスタマイズが発生します。ここらが後々病院側の首を絞めることにつながるのでしょうね。「とにかくなんでもかんでもカスタマイズ」してしまうと、次期更新の際に面倒なことになってしまいます。今までは独自開発だったので、まさにその通りだったんでしょうね。オーダーメイドからレディメイドに移ると、どうしても今まで通りに行かなくなる面が多くなります。
となると、操作面でも変更箇所が発生することになります。リハーサルもその点を想定したスケジュールを組んでおかないと、今回のように混乱を招く結果になります。その点の調整不足・認識不足はあったのではないなと推察します。気になったのは、医師に保険種別を入力させるというのはいかがなものかとは思いました。
ここでは「何を残し、何を捨てる(諦める)のか」という取捨選択が出来てなかったことと、医師・ベンダ・情報システム部それぞれの連携が密に取れていなかった点も問題だったのだろうと推測されます。
もう少し考察したい点がありますので、続きは後日。<(_ _)>