東大病院電子カルテ導入トラブルのその後
こんばんは。東大病院電子カルテ問題のその後が気になっていました。なかなか出て来ないなと思っていたら、ついに続報が出てきました。ITproの記事からです。
以前書いた記事では、「カスタマイズのし過ぎだろう」という風な見立てで書きました。こちらです。
karasuma-kitaoji.hatenablog.com
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ITproの記事によると、今までは富士通製オーダーメイド電子カルテだったそうです。で、これを一般的に販売されているパッケージものの電子カルテに乗り換えたということのようです。
広い意味ではカスタマイズなんでしょうが、独自電子カルテを一般電子カルテパッケージにリプレイスしたということが原因だったんでしょうね。パッケージに移行するとなると、現状の独自機能を切り捨てるか、従来の仕組みを継承するためにパッケージをカスタマイズするかの二者択一ですよね。
こうなると、「操作性の違い」は明らかに起き得ることですし、「富士通側のデータ移行作業のミス」という東大病院サイドの言い分ですが、そもそも無理があったんじゃないかという線が消えません。更新前の事前研修が病院内であったようですが、使い勝手が大幅に変わるのはパッケージを利用する以上は不可避ですね。でも、必要な情報が開示されないのは、ベンダ側の問題でしょうね。
そして、「担当医が医療保険を選択する必要がある」というのもベンダ(富士通)側に問題がありそうですね。「今までは出来ていた」ということだと、新パッケージにも反映出来そうなものですが、どうなんでしょうか。
富士通側の言い分が不明ですので断定出来ませんが、パッケージからパッケージへの移行ではないという点が問題を大きくしたんだろうなと思います。こういう場合は余分にスケジュールを確保しておく必要がありそうです。