NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

平成32年度までに情報処理安全確保支援士登録者3万人超は可能なのか???(2)

 こんばんは。昨日の続きです。情報処理安全確保支援士登録に関して聞こえてくる声で多いのは、「14万円/3年は高い!」「高い講習費用に対して得られる見返り(リターン)が見えて来ない」というところでしょうか。

 「オンライン講習もIPAのホームページに書かれている内容と変わらないのに、2万円は高いのでは?」という声も見受けました。国として本気でセキュリティ人材を育成しようとするのであれば、もっと補助を出して費用負担を抑えるべきでしょうし、もっと具体的なメリットを積極的に提示すべきではないでしょうか。これは個人の財産という意味ではなく、社会全体・国全体の財産であるはずなんですよね。そう考えると、もっとコストを抑えるべきではないでしょうか。私見ですが、現状の1/3程度(約45,000円)が上限じゃないかと思う次第です。年間15,000円(月1250円)ぐらいでしょうか。データ通信(SMS機能付)用格安SIM維持費ぐらいが妥当な線ではないでしょうか。

 高いと感じるのは、上述のようにリターンがないということでしょうか。「もうこれなら返上する」というような声も聞こえてきています。IPA的には登録後講習を受講しない層が5%程度と踏んでいるようですが、体感的には20%ぐらい行きそうな勢いを感じます。「何のメリットもないやん…」と感じ始めたら、一気に離れて行きかねませんよ。

 経産省IPAはもっと危機感を持った方がいいかと思います。登録者に有利な転職先・就職先の斡旋や、国家公務員・地方公務員の情報セキュリティ専門職員採用とか、いろいろ考えられるかと思います。

「情報処理安全確保支援士国家資格を創設したから仕事は終わった」と考えていたら足下をすくわれてしまいます。早く手を打たないと、2020年に情報セキュリティ人材3万人どころか、1万人確保すら怪しくなりつつありますよ…。