読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

「10年後、生き残る理系の条件」を読んでみた

読書

 こんばんは。先日、梅田のジュンク堂で偶然竹内健先生の著書「10年後、生き残る理系の条件」が目に留まったので思わず購入しました。

f:id:amagasaki820:20160525191519j:image
 帯の「エンジニアの逆張り行動戦略」というフレーズに惹かれてしまいました。(^^;;
 確かに「多数派に流されていては、この先どうなのか?」ということもあるのですが、転職経験もしました。職歴が少々特殊です。不安が一杯でした。「自分の選択が正しかったんだろうか?」ということも気になり、読み進めることにしました。自分自身としては学部時代は理系(工学部)→大学院では文理境界領域な研究科でしたので、理系カテゴリに入るかなと思っています。
 竹内先生は東芝に在籍されていて、2007年フラッシュメモリ絶頂期に退職し、東大に移られました。「絶頂期に辞める」という感覚は共感出来るものがありました。絶頂期ということは、後は下るだけなので、そう遠くないうちにお払い箱になることを意味します。ここでずっとしがみついていると、ジリ貧になって行き場を失ってしまう将来が見えてしまいます。無事成功を導き、絶頂期を迎えたことを実績として捉えて外に出れば、自分を高値で売ることが出来ます。目先の利益だけを追うのであれば留まる方がいいのでしょうが、先々のことを考えると飛び出した方が賢明だということになります。
 この本の中にも2015年の東芝不正会計発覚についても言及されています。もし、そのまま留まっておられてたらリストラの嵐の中に巻き込まれていたかもしれません。世の中必ずしも多数派の意見が正しいとは限りません。多数派の中にいる方が心地良くて安心出来ます。ただ、そこで思考停止してしまう危険性があります。そこで「本当に正しいのか?」と疑ってみることが大事なんだと思います。多くの人が捨てた選択肢を敢えて拾うことで、当たった場合はリターンが大きくなります。不確実な要素があまりにも多い昨今、敢えて逆張りをしてみることが生き残り戦略として成立するのかなと感じました。
 
 そして、同著の中には「T字型人材を目指せ」とあります。縦棒はコアとなる専門性の深堀りで、横棒は幅広い知識を指すということです。個人的には「もう1つの専門性」を身につけておいて、π型人材を目指すべきなんじゃないかと考えています。個々の専門性を持った人材はそれなりの数が存在してライバルも多いけど、2つの異なる専門性を持った人材となると一気にその数は少なくなり、ライバルは少なくなります。(組み合わせによっては希少価値を生み出す可能性もあります) トイアンナさんのブログ記事でも「医療事務が出来る人は多いが、これに加えて英語が出来る人となると、一気に少なくなる。」というような趣旨の内容に言及されていたのを記憶しています。医療事務×英語という組み合わせが希少価値を生むのだと。
 2つの専門性を持つことは片方で失敗した場合の保険という意味だけでなく、融合させることによって、新たな価値を生み出す可能性を持っているということだろうと思います。竹内先生も著書の中で「終身雇用はおろか、1つの技術で生涯生きて行くことも厳しい」という趣旨の内容について書かれています。時代時代によって上手く変化して行けるスキルが必要だと思いますし、そのためには職場外のコミュニティを持っておくことが欠かせないのではないでしょうか。
 もし高度経済成長期〜バブル期の幻想を引きずっていたら、即刻捨て去らないといけないなとこの本を読んで感じたのでありました。