NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

楽天モバイルがDMMモバイルを買収・さて、その後は如何に?

 こんばんは。昨日予告しましたように、楽天モバイルがDMMモバイルを買収した話題を取り上げてみます。こちらはハフィントンポストの記事からです。

www.huffingtonpost.jp

記事を目にした時点で「???」となりました。DMMモバイルはIIJ mioがMVNEだったので、「これはかなりもめるんじゃないか?」と勝手に思っていました。

現状では、楽天モバイルがMNOに移行することが既定路線です。こちら、10月からだと思っていたのですが、9月からなんですね。5G向けの周波数割当や、基地局の設置場所確保やネットワーク機器の調達などでいろいろ話題になりました。「これだけの短期間で既存3社と遜色ない通信品質を確保したネットワークが構築出来るのか?」という疑問がありました。スタート直後は大都市部(東京23区周辺と大阪市周辺と名古屋市周辺?)は自前回線で、それ以外はローミングなんじゃないかと見ています。(短期間で3社並の環境は整備出来ないでしょうし。資本的問題もあるでしょうが、人材的問題もありますよね。)

 そう言えば、以前FREETEL楽天モバイルが買収しましたね。今回のDMMモバイルの買収もMNO転換前に加入者数を増やしておきたいという狙いもあるのでしょうね。

 そして、この背景にはMVNOの乱立もあるのでしょう。レッドオーシャン化してしまって、体力勝負になってしまっていますね。大手でないところは「早く辞めたいor譲渡したい」と考えている向きも多そうです。鳴り物入りでサービス開始したLINEモバイルSoftBank傘下に入りました。LINEで圧倒的シェアを確保していることで、年齢認証が可能な唯一のMVNOも売りになるかと思いきや…といったところでしょうか。

 他にBIGLOBEKDDI傘下入りしましたね。両者に共通していることは、親会社の回線に統一される(=docomo回線サービス提供終了)となると思われていたことでしょうか。結果として、そうはならずにdocomo回線のサービスは残り、マルチキャリア(BIGLOBEdocomoauLINEモバイルはトリプルキャリア対応ですね)としてサービスを続けて行っているという点でしょうか。

 既存のdocomo回線ユーザーの反発を買うという配慮もあったと思われます。ここでいきなり全加入ユーザーを楽天モバイル自前回線に移行したとしたら大反発必至でしょうね。今後、楽天モバイルが他のMVNOを買収するのかどうかも注視して行きたいところです。