NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

退職後に全データを消去した元システム管理者

 こんばんは。この記事が一時トレンド入りするぐらいの勢いがありましたね。こちらは産経新聞の記事からです。

www.sankei.com

 こういう話は時々ネタとしては出て来るものの、「ホンマにやるやつおらんやろ~!(CV:大木こだま)」と皆思っていたフシがあるのではないでしょうか。

 そしたら、本当にやった人が出てきて大騒ぎになりましたね…。TLを追っていると、「犯罪自体はNGだが、容疑者には同情する」という風なツイートが散見されました

 これ、問題が2点あると認識しています。

 1つは適切な報酬と評価がなされていなかったこと。もう1つは容疑者退職後もIDとパスワードがそのまま放置されていたこと。これらに尽きると考えています。

 前者は容疑者の供述で「社長や会社に恨みがあった」というような話がありました。いわゆる「1人情シス」というやつではないのでしょうか。相談相手が他におらず、仕事だけ押し付けられ、誰からも評価されないというようなことがあったのではないかと推察しています。当然、給料も低く抑えられていたのかもしれません。これで容疑者の不満と怒りは絶頂に達していたのでしょう。(推測)

 後者ですが、システム管理は容疑者に完全に丸投げだったのでしょうね。誰も手を付けられない状態に陥っていたのでしょうか。それで、IDやパスワードを変更出来なかったのかもしれません。あるいは、誰も関心がなく、「別にどうでもいいや。動いてるし。」ぐらいの認識だったのかもしれません。

 それ以前に「まさか不正アクセスや情報漏洩なんて、うちの会社で起きるわけがない」と思っていたのかもしれません。

 少なくとも情報セキュリティ対策は出来てなかったことは明白です。完全丸投げ状態ということは、後進の育成なんて考えてなかったのでしょうね…。

 情報をきちんと管理出来ないという時点で、いろいろ問題があると感じました。大事な情報を預かっているシステム管理者には、適切な処遇は必要ではないでしょうか。

 いや、システム管理者に限ったことではないのですが、人間「評価されてない」「見捨てられてる」と思うと、離れていったり、こういう極端な行動に出る場合もあるのだなと感じる事件でした。