NTPクロック開発は先祖返り?
こんばんは。以前にも書いた記憶があるのですが、SEIKO製のNTPクロックについての記事です。ITmediaの記事からです。
最初に有線LAN接続タイプが発売されました。こちらはPoEで電源を供給するという狙いもあって、有線LANにしたんでしょうね。(推測)
電波時計では標準電波が受信出来ない場所に設置した場合、当然のことながら時刻同期は出来ません。せっかくの電波時計機能が活かせません。
そのようなこともあり、NTPサーバを販売していたSEIKOが新たにNTPクライアントである時計を発売したというのも興味深いです。一周回って、本業の時計の新製品を発売するという点が面白いです。
構内に設置された時計をネットワーク上で一括管理するという点も従来になかった発想です。「機器に内蔵された時計機能」という考え方が主流でしたが、ごく普通の掛時計をNTPクライアントにしてしまおうという時計メーカーならではの逆転の発想ではないでしょうか。それだけではなく、構内に設置された掛時計全てをネットワーク上で一括管理して補正するという点も今までになかった発想ですね。
単に時計だけでなく、IoT機器に対してもきちんと時刻同期出来るようにしようとしている点も好感が持てます。IoT機器のリソースが貧弱なこともありますので、このへんの問題は悩ましいです。かと言って、時刻がズレているとログの信頼性が落ちるなどの問題があります。
NTPというと、地味なプロトコルのように思えますが、縁の下の力持ちですし、新たな展開を見出せるのがSEIKOらしいなと感じさせる今回の記事でした。