NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

高度スキル人材は日本が最も不足

 こんばんは。先日、英国の人材サービス会社から「高度スキル人材の確保において、日本が最も困難」という調査結果が発表されました。日本経済新聞の記事からです。

r.nikkei.com

  ツイートもしたのですが、「そもそも高度スキル人材を採用しようとする気があるのか?」という点がまず気になりました。高度スキル人材を採用しても、一般的事務処理全般も要求したりして、本来持っているパフォーマンスが発揮出来ないという事例も見聞きしています。

 高度スキルを発揮してもらうためには、その人の不得意分野を他の人にカバーしてもらうなどのフレキシブルな対応がなされるべきです。組織としてトータルで帳尻が合えばいいので、各人が全てにおいて平均値以上の能力を持つ必要はありません。各人の凸凹をお互いに埋め合う組織が強いのではないでしょうか。

 上手く高度スキル人材を採用出来たとしても、組織として使いこなせないとお互いにとって不幸な結果を生みます。

 もう一点。「新卒を育てて高度スキル人材にしようという発想はあるのだろうか?」でしょうか。新卒一括採用・年功序列・終身雇用を堅持するのであれば、新人を時間をかけて高度スキル人材に育てるという手もあるはずです。しかし、それが出来ていないのは、内部で育てるノウハウがない・育てたとしても、活かせるポジションがないという問題もありそうです。

 そこで、中途採用で外部から採って来るという形を採ることになります。残念ながら、採ったところで、高度スキル人材を活用するノウハウがありません。結果、せっかく獲得した人材を潰してしまうか、愛想を尽かされて出て行かれる羽目になるかのいずれかでしょう。

 勝手に降って湧いて来るわけでもなく、採用出来たら勝手に成果を上げてくれるわけではありません。高度スキル人材を活用出来る土台が欠けていたらどうしようもありません。その点を踏まえてよく考えないとダメですね。