小中学校教員不足とIT業界の人手不足の根幹は共通している(と思う)
こんばんは。今回は直接のITネタではありませんが、気になった話題なので敢えて書いてみることにしました。7/4のNHKの記事からです。
全国各地で小中学校の教員が不足しているのだそうです。理由の一つは「臨時採用教員の確保が出来ない」ことにあるそうです。常勤職員の定員削減の穴埋めに臨時採用教員で賄っているそうですが、臨時採用枠が埋まらないとのことです。
人が来ないのは「給料が安い」「残業・休日出勤が多く休めない」等々の理由だというのははっきりしているのですから、待遇を改善する以外の方法はないのは明白です。
このような状況にも関わらず、文科省担当者は「仕事の重みとかやりがいを選択肢の一つになるような魅力の発信を進める」とおっしゃってます。
…いやいや、そうじゃないでしょうに。専門家の方は財源の確保と採用構造の見直しを指摘しています。
仮に給料を倍にして、きちんと土日祝を休みにして、残業がない環境で常勤職員採用枠をもっと広げれば一発解決なんですけどね。
こうしてみると、文科省(財務省でしょうが)は何が何でも待遇の改善を回避したいんでしょうか。やりがいだけでは飯は喰えません。「給料は安いけど、やりがいはてんこ盛りだよ!welcome!」で応募者が殺到すると本気で思っているとしたら、頭の中は相当なお花畑ですよね…。
こうして書いていて、IT業界も同様のことが言えますよね。先日の記事です。
karasuma-kitaoji.hatenablog.com
20代30代が少ないと言います。IT業界は3Kであることがすっかり知れ渡ってしまっています。敢えてIT業界にやって来る20代はいないということでしょうか。安く使える人材がいないから、海外から連れてくるとか言い出してましたが、海外から見たら、日本は魅力ある国には映らないので、人材確保も厳しいようです。八方塞がりになったので、残った50代を使うしかないかという後ろ向きな理由なんじゃないかと思っています。ファーウェイが新卒月給40万円を提示し、マイクロソフトが年収750万円て話題になりました。やはり高給の一言に尽きるのでしょうね。
「金がないから」という言い訳は、経済を負のスパイラルに陥れるだけで何のメリットもないと思います。給料だけでなく、何かを買う場合も「安く買い叩く」というのは止めないと誰も幸せにはなれないと思う次第です。
最後に本件に関する昨日の私のツイートを載せておきます。
文科省官僚の「やりがいが選択肢の一つになるような魅力の発信」云々のコメント。「やりがい」はあくまで「十分な給料の上に乗るオプション」でしかない。うどんに入れる七味みたいなもので、本体に少し加えるからいいのであって、丼一杯の七味だけを誰が喜んで食べるのか?と等価だと思う。
— 不覚亭ヨウ素 (@amagasaki820) 2017年7月5日