教育委員会には情報処理安全確保支援士を最低1名配置しましょうよという提案(1)
こんばんは。無事に情報処理安全確保支援士登録証を受け取りました。このへんの話は近日中に改めて書いてみる予定です。<(_ _)>
さて、今回のネタですが。校内無線LANの構築についてです。「全生徒のスマホをWi-Fi接続するぞ!家庭用無線ブロードバンドルータを各教室に1台配置しておけばつながるだろう。」などとかなり簡単に考えていたのが簡単に推測出来ます。
元ネタはこちらです。
「いや、それは家庭内での話であって、そうは行かんだろう…。」と言う人は誰もいなかったんでしょうか。発注側がこういう発想なので、「インフラ部分には金をかけないよ」というスタンスだったのだろうと思われます。なので、インフラ系予算を極限まで絞り込んだのでしょうね。きっと。
現在、企業では普通に無線LANが使われています。よほど小さいオフィスでない限り、業務用の無線APを設置していると思います。家庭用無線APではなく、業務用無線APを使用している理由にはセキュリティ面的問題もありますが、それだけではなく、家庭用に比べて多くのユーザを収容出来て、安定して利用出来る環境を提供出来るように作られています。だから、家庭用無線ブロードバンドルータより高価なのは当然ですよね。そこをケチったらダメですよね。
で、蓋を開けたらまともに動きませんと。そら当然の帰結ですよね。
単に多くのユーザを収容出来るだけではダメで、快適に利用出来る通信速度を確保するためには無線APの数の問題だけではなく、無線AP同士が干渉しないような配置を考える必要があります。無線APの配置と出力と数とチャネルの設計が重要になります。
他にもいろいろありますが、続きは次回以降にさせていただきます。
他の問題として、無線LANについて安直に考えている発注側(この場合は教育委員会)に対して、「これだけ金がかかる。業務用無線APが必要で、きちんとした設計が必要になる。」ということを伝えて説得出来なかったベンダ側の問題もあるのでしょう。発注側が思いっきり値切ってきて、「この価格ではまともなシステムが導入出来ない」と判断したら入札に参加すべきではないでしょうね。「これはチャンスだ!」と思って、とにかく契約を取ろうと家庭用機器で構築することを前提に格安価格で入札した業者が落とすと不幸な結果を招きますよね。
このケースもまさにそれではないかと思います。
発注側にも専門知識を持ったプロが必要だと思います。ベンダと丁々発止で交渉出来ることで、結果的にコスパのいいシステム導入が出来るのではないかと思います。
そこで提案ですが、情報処理安全確保支援士を各教育委員会に最低1名配置しませんか?こういう問題もなくなりますし、人件費を考慮しても無駄な支出は抑えられると思います。ちょうど4月から新資格が発足したことですし、経済産業省の官僚の皆様、この資格を普及させるためのいいチャンスだとは思いませんか?(^^;