NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

世間一般のITリテラシーの平均値は必ずしも高くない(2)

 こんばんは。昨日のネタが掘り下げ切れなかったので、もう少し続きを書いてみようかと思います。
 先日、東京都港湾局で443人のメールアドレスが送信相手全員に知れ渡ってしまったというニュースがありました。普通、こういう場面ではBCCで送信するというルールがあるはずなのですが、それを知らなかったのか、うっかりしていたのかどうかは分かりませんが、この手の事故は時々報道されるので学習していそうなモnですが…。職場での情報セキュリティ講習はないんだろうかと思いました。
 他にも重要な書類が写り込んだ画像をツイートしてみたり、離席中にパスワードロックをかけなかったり、平気で職場PCでエロ画像を見たり、個人情報満載のUSBメモリをこっそり持ち出して紛失してしまうとか…。

 意外とこういうことを平気でやってしまうケースが散見されます。他には、PCのUSB端子にスマホを接続して充電する人。これも下手するとウイルス感染する可能性もありますし、場合によっては情報漏洩の危険性もないとは言えません。
 年代的なものもあるのでしょうが、実は平均値として見た場合はさほどITリテラシー高くないと言えそうです。職場での事例を挙げましたが、自宅でも無線APにパスワードを設定せずに使っていたり、また、そのような電波を拾って勝手にタダ乗りする事例もあります。以前の記事でも取り上げましたように、webカメラにパスワードを設定せずに撮影画像駄々漏れということもありました。

 そう考えてみると、MVNOが取り沙汰されている割には大手回線キャリア3社と契約している人が多いのも頷けます。全ておまかせで機種変出来るわけですし。MVNOのようにSIMを渡してもらって、「後は自分で設定してね」ではハードルがあまりに高過ぎると感じる人が多いのでしょう。このへんのお話は明日以降のどこかで。

 セキュリティ面の話ではありませんが、レポートをスマホで書いてくる大学生がいるとか。中にはワープロソフトが使えないので、手書きを撮影した画像データを添付してくる学生もいるとかなんとか…。彼らの言い分としては、「スマホがあるし、PC要らないでしょ。」ということらしいのですが、これではITリテラシーも向上しないよなと思ったのでした。スマホで完結してしまうと、インターネットに接続しているということが見えにくくなり、そのことを忘れてしまう傾向にあるんじゃないかという気がしてなりません。アプリだと通信しているところを隠蔽してしまっているように見えますしね。
 確かにスマホタブレットは便利ですが、多くの部分をブラックボックス化してしまい、セキュリティ面について考える機会を奪ってしまうことでITリテラシーが下がってしまう方向に働くのかなと思ってしまいました。