NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

無線LANにありがちなこと(2)

 無線LANネタをもう少し。「LANケーブルを引き回さなくていいからスッキリしていい。」という安易な理由で無線LANを導入して泣きを見るケースが散見されます。どこかの自治体の小学校だったか中学校だったか高校だったかは忘れましたが、タブレット導入ありきで無線LANを導入したものの、ダウンロードがやたら遅いわ、まともにつながらないわで、授業時間50分のうち15分ぐらいを無駄にしたという事例がありました。

 「無線だから便利だ」というだけで、無線LANの抱える特性を理解しないままに導入してしまった悲劇とも言えます。確か1教室に無線APを1つしか置かなかったらしいです。さすがに40人同時に接続したら、単純に考えても1/40(実際はもっと落ちるでしょうが)にシェアされてしまいます。それに、有線と違って電波が空間上を飛んで行くので、他の子機が通信してないかを確認する必要があります。(CSMA/CAですよね) 待機時間ってのも馬鹿になりませんので、どうしても遅くなりがちですよね。

 端末数だけでなく、APとの距離も関係してきます。APから遠い端末は往復にどうしても時間を要しますから、全体の足を引っ張ることになります。

 それにしても、学校側にちゃんとツッコミ入れられる人はいなかったんだろうかとふと思いました。コストダウンでサーベイなんかもちゃんとせず、機械的に1教室1台設置とかいうようなことなのかもしれませんね。(^^;;