NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

鰻とセキュリティ人材と仮想通貨で三題噺

 こんばんは。ここ数日、NTP関係の話題を中心に取り上げてましたので、今日はちょっと毛色を変えてみようかと思いました。

 タイトルに挙げました3つのお題。最近あちこちで取り上げられているネタですが、これら3つを絡めて一本の記事にしてみようかとふと思い立ちました。

 ということで三題噺開始です

 先日、NECが大規模リストラを発表しましたね。なんでも間接部門のスリム化を図って、利益を出して行きたいのだとか。希望退職を募るようです。世間は人手不足なんですけど、これは人材のミスマッチが起きているんでしょうね。こうしてみると、「なんでもいいから人が欲しい」というわけではないことが分かります。

 東京五輪関連で情報セキュリティ人材が不足しているというお話

 相当数不足しているという話は結構あちこちで耳にします。で、「セキュリティ人材はボランティアで」と言い出して炎上したえらい人がおられましたね。「ボランティア=タダで都合よくこき使える都合のいい人材」と捉えているのでしょうね。このえらい人の頭の中では。自分たちの懐にはがっぽりしまい込みたいクセに、必要な金はびた一文出したくないという姿勢が露骨に見えます。

 ここで言う情報セキュリティ人材も実力をつけるために、それ相応のコストを支払ってきています。それを都合よくタダで使い倒そうという魂胆があまりにも虫が良すぎます。情報セキュリティ人材は勝手に湧いてくるわけではありません。一人前に育て上げるためには、それなりの時間とコストがかかります。それをフリーライドすることは許されざる行為です。使い潰すなどもってのほかです。

 なんか既視感があるなと思ったら…

 「こんなことしてたら、情報セキュリティ人材なんてこの世からいなくなってしまうよ…。」そんな考えがふと脳裏を掠めました。

 「ん?どこかで聞いたような、みたことがあるような????」何だろうかとあれこれ考えてみると、鰻に通じるものがあるんじゃないか?稚魚の乱獲で絶滅危惧種に指定されつつある状況です。このまま行くと、あと数年で絶滅してもおかしくない勢いで食べています…。

 「鰻が高騰して商売あがったりですわ」とか、「このまま鰻が取れないと死活問題です」とか、鰻料理店や漁師・卸売業者などの声が聞こえてきます。無理に獲って絶滅したら、皆さん終了なんですが…。

 「日本にいなければ中国から輸入すればいいんじゃないの?」「完全養殖すればいいんじゃないの?」という声も聞きますが、現状では稚魚から鰻に育てるまでには、とてもじゃないけど商業ベースに乗るようなコストではないと聞きます。

 今後、様々な分野で必要とされる情報セキュリティ人材。少子高齢化で母数が少なくなるのは不可避ですから、辛抱強く育成するしかないですよね。足りないからと言って、強引に促成栽培というのは宜しくないです。本人にとっても、社会にとっても。

 セキュリティ人材不足は今話題の業界でもあるようで

 コインチェック。仮想通貨大量流出事件が発生しました。「セキュリティ人材不足だった」と会見で話されていました。CMに出演している出川哲朗氏が叩かれていたりもしています。「CMに突っ込む金はあっても、セキュリティにかける金はないのか」などとも言われてました。前者に割く分のいくばくかを後者にそれなりに金をかけておけば、もしかしたら少しはマシな状況になっていたのかもしれません。

 何か起きたり、いなくなったりしてから悔やんでも遅いのです。何か起きる前に早目早めに手を打つことが大事です。いつまでもあると思ってはいけません。直接金を生まずとも、損失を最小限に抑えてくれる重要な役割を担ってくれます。保険や将来への投資だと思って、適切にお金はかけるようにしたいものです。失われた過去は決して戻ってきませんから…。