NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

マイナンバーカードを代替診察券にする構想だそうですが…

 こんばんは。広い意味では医療情報ネタになるかと思います。昨日の記事になりますが、マイナンバーカードを診察券としても使えるようにしようというお話です。ITmedeiaからです。

www.itmedia.co.jp

 上記の記事によると、「マイナンバーカードを使って本人確認を行う」とあります。公的個人認証サービス(JPKI)を使って認証するのだそうです。このへんの仕組みはチケットぴあでも使うというようなニュースが以前ありましたが、「マイナンバーそのものを使って認証する」と誤って報じられたことがあったような記憶があります。

 このようなケースもあったので、より拒否反応が強いのだろうとも思えます。と、マイナンバーそのものとマイナンバーカードの違いや、マイナンバーカードに記録されている電子証明書を使って個人認証を行うということなどについて、意外に知られていないのかもしれません。

 これもマイナンバーカード自体がさほど普及していないことも影響しているのではないでしょうか。「マイナンバーカードを使って診察券の代わりに」と言われたら、「マイナンバー使って認証するのか!?」という風に脊髄反射的に反応してしまいます。

 「マイナンバー自体は使いません」と言われても、「本当に使わないのか?そんなこと言いながら、裏で照合させたりしてるんと違うか!?」と邪推してしまいます。

 どうしてもそのような懸念が残りますので、不安は拭えません。紐づけられる医療情報はかなりセンシティブな代物ですから、抵抗感は大きいのだろうと思います。医療機関側でのセキュリティ対策も新たな課題になります。クラウド上に各種情報を保存するとありますが、診察券である以上、院内電子カルテとの連携も行われるのは間違いないです。電子カルテがインターネットと接点を持つようになるのか、はたまたIP-VPNで接続するような形になるのかということも考えなくてはいけません。これはこれで院内的に大きな課題になってくるものと思われます。

 個人的には、現段階でマイナンバーカードの代替診察券化は時期尚早なんじゃないでしょうか。もう少し議論すべきでしょうし、国民の懸念解消が先決問題ではないでしょうか。