NW屋的日常徒然日記

ネットワークを専門にする元社内SEの日常とITネタ諸々を綴って行きます。

ISDN終了カウントダウン

 こんばんは。今日は昨日の続きで、ISDN終了カウントダウンに関して書くことにします。昨日日経NETWORKを買ってきたのですが、今朝気づくとITproにも同様の記事が掲載されていました。ITproの記事がこちらです。

itpro.nikkeibp.co.jp

 こちらは日経NETWORKのダイジェスト版のような印象の記事でした。特にラジオ業界は切羽詰まっているというような話が書かれていました。こちらは書籍側も同様です。書籍側の方はより詳しく記述されています。(当然でしょうが(^^;;)

 中継用回線にISDNが使われることが多いそうですが、常設回線と臨時回線があり、後者の9割がISDNを使っているんだそうです。ISDN光回線の違う点で最も重要視して居る点は、「帯域保証」だそうです。ラジオ局である以上、品質が不安定では困ります。途切れなく送信する必要がありますので、どうしても帯域保証のあるISDNに頼るという形になるようです。「radikoはどうなんだ?」というツッコミも聞こえてきそうですが、radikoの場合はたまに途切れることもありますよね。この場合は最初から「そういうサービスだ」ということを謳っていて、ユーザーにも了解されているという側面があるんだと思います。

 他の要因として、「どこでも」「すぐに」「安く」引けるという点が重要なのだそうです。代替サービスとしては、データコネクトがあるようですが、データコネクト用コーデックの開発に10年はかかるのではないかと言われているので、一筋縄では行かなさそうです。

 EDIについても苦労があるようで、通信手段の変更は1社毎に行わないといけないため、各社との調整に時間がかかるという問題が存在するようです。こちらの場合はIP網に対応した流通BMSWeb-EDIなどのプロトコルが存在するため、以降すること自体のハードルが存在するわけではないようです。この場合は「数」が問題になっているようです。

 そして、医療業界に関しては、レセプトオンラインで使われているケースがあるようですが、他の手段として、IP-VPNIPSecの2種類があります。前者の場合は、フレッツ網やNGNを使います。後者はインターネットVPNということになります。代替手段が比較的早い時期から提供されているので、移行自体は問題ないのですが、職員がISDN終了ということを認識しているかどうかという点の方が大きそうです。

 次に小売業界でもPOSレジの問題があるそうです。こちらについては、5〜6年前から光回線への移行が進んでいるようです。

 と、バックアップにはMVNO回線を使うというケースが多いということも書かれてました。

 業界によって逼迫度の濃淡はかなりあるのではないかと思われますが、そこまで切羽詰まってないところでも、組織としてきちんと考えていないと「夏休みの宿題状態」に陥ってしまう可能性もあるので、十分気をつけたいところではありますね。(^^;;